性器ヘルペスはヘルペスウイルスによって起こる性感染症です。初めて発症したときと再発したとき、男性が発症したときと女性が発症したときで、症状のあらわれかたに違いがあります。
この記事では、性器ヘルペスの症状について解説していきます。
初発と再発で症状のあらわれかたが違う

性器ヘルペスとは、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)または単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)の感染により、性器やその周辺ががただれたり、水ぶくれができたりする病気です。多くの場合、性行為が原因で感染します。
性器ヘルペスには初めて発症したときと再発したときで、症状のあらわれかたに違いがあります。
初めて発症する場合、感染から2日~10日の潜伏期間ののち、徐々に症状があらわれます。
はじめは性器周辺に、ヒリヒリ、ムズムズしたりと違和感がでます。次第に小さな水ぶくれができ始めます。水ぶくれはかゆみを伴うのが特徴です。
こういった症状が出始めてから5日後くらいから、水ぶくれが潰れ、皮膚がただれてきます。さらにその7日後頃からは、痛みも強くなり、高熱や頭痛といった症状が出ることもあります。
- ピリピリとした違和感、かゆみ
- 水ぶくれ
- 発熱
- 頭痛
- 倦怠感
性器ヘルペスに初めてかかると、その症状は重くなる傾向にあり、痛みも強くなります。
薬を使用することで痛みやかゆみを和らげることも可能ですが、場合によっては入院治療も必要になってしまいます。
性器ヘルペスは薬を使うか、時間が経つと治癒します。一方、ウイルスは体内に残り続け、疲労やストレスなどで免疫が低下したとききに再発するようになります。
一度ヘルペスウイルスに感染すると、体内から完全に排除することはできなくなります。
再発したときの症状は、性器や肛門周辺にできる水ぶくれやただれです。
初感染のときよりも軽症で済むことが多いです。発症箇所は初感染のときと同じですが範囲が狭くなることもあります。また、再発の場合、初感染のときのような発熱やリンパの腫れが出にくいため、軽症で済むことが多いです。
再発には予兆があるので本人が自覚することができます。
- 患部のピリピリとした違和感
- 腰痛
- 下肢のしびれ
性器ヘルペスは一度かかってしまうと、何回も再発します。薬により症状を和らげることはできますが、完治はしません。
男性と女性では症状が変わってくる

男性と女声では症状のあらわれかたが異なります。
発症箇所は男性と女性とで異なりますが、性器周辺やお尻に症状があらわれれることがあるという点は同じです。
男性の場合、陰茎、亀頭を包む包皮などに痛みやかゆみが出ることが多いです。一方女性の場合は、膣口や大陰唇、小陰唇などに痛みやかゆみが出ることが多いです。
また、男性が外陰部のみ、痛みやかゆみが出ることがほとんどに対して、女性の場合は、子宮頸部や膀胱にまでも症状がでます。ヘルペスウイルスが髄膜にまで達すると、ヘルペス髄膜炎を起こしてしまうこともあります。
男性器は身体の外に露出しているため、発症しても発見、治療が容易です。一方、女性の場合、膣内や子宮など、身体の中に病原体が感染します。重症化しやすいうえ、男性より早期発見が難しいため、女性の方が高いリスクを負うことになります。
女性の場合、ひどくなると排尿障害が起こり、入院が必要になることもあります。
男性も女性も性器ヘルペスにかかってしまう原因は、性器ヘルペスに感染した患者との性行為です。
自分が性器ヘルペスになってしまったら、パートナーにそのことを伝え、感染者を増やさないようにしましょう。